人間が一生の中で、生まれてから最初の7年間でしかできないもっとも大きなことは、「身体をつくっていく」ということです。人間は生まれた時からすぐに自分一人で生きていくことはできません。身体の基盤を作っていく幼児期は、同時に「人間であること」を学んでいく時期でもあります。本当に大切な時期です。
この時期にどのように身体を育んだかが後の一生に大きく影響を与えるのと同じように、あるいはそれ以上に幼児期にどのように「人間であること」を学んだかは、その人がどのような人間として生きていくかということに深く影響していきます。
子どもは人間であることをテレビやビデオから学ぶことはできません。「人間であること」を直接人間に接することを通してのみ学んでいきます。そしてそのために幼児期の子どもに与えられている力が「真似」する能力です。周りにいる人間がしていること、話している言葉、思っていること、考えていることを無意識に真似しながら人間であることを学んでいきます。
ですから周りにいる家族や大人が、その子どもが人間であることを学んでいくための「お手本」であることを意識する必要があるのです。
子ども達がどんな状況の中にあっても幸せを感じることができる力を持つためには、豊かな幼児期を過ごすことがとても大切です。
周囲の温かな真剣な思いの中で、子ども達は自分が愛されていることを知り、自分を愛する力をもらう。その力で周囲を、社会を信じ、人を愛することのできる人間に育っていくのだと思います。
子ども達が心豊かに、健やかに、幸せな日々が送れるように、「沢山遊んで、美味しく食べて、ゆっくり休む、そして温かい人間関係の中で、安心して過ごせる」ひらまつの杜ではそんな毎日を過ごしています。
ひらまつの杜
園長日髙 節子